車の通行する側が国によって違うのはなぜか?
道路の左側を運転する国は76か国、右側を運転するものは163か国ある。
だが自動車が発明されるずっと前、左側通行が一般的だった
古代ローマ人は安全のために左側を通行していたと考えられている。 ほとんどの人は右利きなので、左側を通行することで、反対方向からやってくる攻撃者に対して武器を使えるよう、右手を空けて備えておくことができた。
18世紀後半に英国は、人々に左側を通行をさせるための規則を導入し始め、1835年にそれが国内法になった。
フランスでは裕福な人々は左側を通行し、貧しい人々は右側を通行したが、フランス革命後、裕福な人々は右側の貧しい人々の中に紛れようとし、そのうち右側を通行することがルールとなった。 それからナポレオンは、19世紀初頭の戦争中に、このルールをヨーロッパの多くの地域に持ち込んだ。
米国連邦高速道路局によると、米国の初期のヨーロッパ人は右側を通行したが、それは反対方向から来る人に長い銃を向けるのが容易だったからだ。 さらに、大きな荷馬車を走らせるのも右側の方が容易だったが、それは2頭いる馬を右手でむち打ちながら反対方向から来る荷馬車に車輪がぶつかることがないよう左を見下ろすことができるからだ。
現在でも旧イギリス植民地や、19世紀に英国が最初の鉄道の建設を支援した日本などの他のいくつかの国では、左側通行が依然として一般的だ。